未婚シングルマザーの生きる道

未婚で妊娠〜出産、フルタイム勤務にひたすら育児。それでも明日を笑顔で過ごす、それがわたしのモットーです。

シングルマザーはホステスで生計を立てられる?

産前、臨月までスナックのママとして働き、出産を機に引退したお話です。

 

 

ホステスはシングルマザーにできる仕事ですか?とよく聞かれます。

その答えは「できます。でもわたしはもうやりません。」

 いろんな意見があると思いますが、わたしはこう考え夜の世界を引退しました。

 

【夜はこどもの隣で眠りたい】

どれだけ早くても、お店が終わって帰宅できるのは深夜2時。当然こどもはぐっすり眠っているであろう時間です。わたしはこどもの寝る瞬間を一緒に過ごしたいなと思いました。

その時間に預かってくれる保育園もありますが、深夜に起こして寝ぼけ眼の息子を自宅に連れ帰るという、なんだか自分が望まないライフスタイルに、我が子の生活をあてはめたくなかった、というのが一番でしょうか。

もちろんその生活を選択せざるを得ない、その生活を楽しんで選択している方に反発しているわけではなく、あくまでも私は、という考えです。

【お酒が抜けきらない身体でこどもと遊びたくない】

お酒を飲まずにされるホステスさんもたくさんいらっしゃいます。その方法がとれるならこの問題はないのでしょうが、いかんせんわたし自身が飲むことで仕事へのスイッチを入れるタイプだったため、朝方までお酒が残っていることもしばしば。

そのすっきりしない寝起きでこどもと向き合うことはしたくないなと思いました。

【育児をしながら昼夜休日問わず鳴る電話に対応できない】

朝から夕方にかけ、それぞれのお客様の生活時間帯に合わせてホステスは営業連絡をします。こちらからの連絡はこちらの都合でいいですが、ホステスは24時間稼働中くらいに思われてるお客様もいるため、休日もかまわず電話は鳴ります。メールも入ります。受電せず、連絡しなければ気分を損ねるお客様もいらっしゃいます。

それにどれだけ対応するのか、お客さまにもわかっていただくのかというのは私の力量ですが、このなんとも言えないストレスと育児との両立は到底難しいだろうなと思いました。 

 

 

短時間で稼ぎがよく融通性も効きやすい仕事で、こどもとの時間はしっかり確保できますし、その点ではとてもおすすめです。昼間は自分の過ごしかた次第でいくらでも自由な時間をとることができるため、学校の行事にも参加しやすいと思います。

 

ただ、ホステスが気軽にできて稼げる仕事だろうと安易にその道に進んでしまうのはオススメしません。わたし自身、OLも営業職も経験しましたが、どの仕事よりも何倍もストレスがかかる仕事でした。

もしかしたら「ママ」という役割を担っていたからかもしれません。バイト感覚でとなるとまた違うのかもしれませんが、この仕事1本でシングルマザーとして生計を立てようと思うと、それなりの努力や苦労もつきものだと思っています。

わたしは常々スタッフに対して、高給なのはストレス料だと思ってくださいと伝えていました。まったく苦にならない子ももちろんいます。どんな仕事でも一緒ですが、やってみなければわからないしやる気さえあればできる仕事ではあるのかなと思います。

【ホステスと育児の両立ができる人とは】

ホステスは煌びやかに見える世界でありながら、体力勝負の仕事です。調整はできるもののお酒を飲む、そしてお酒を飲んでいる通常モードではない人のお相手をしながら自分を保つことを求められる、簡単な仕事ではありません。そして次の日にはまたその繰り返し。売上を上げなければお金ももらえません。水商売という名の風俗業です。

 

身なりをととのえるためのメンテナンスにもそれなりにお金がかかります。ひとりでこどもを育てるうえで健康にはより気を付けたいけれど、そんな気持ちとは裏腹にお酒の量も多くたばこの煙を浴び続ける日もあります。どんなにいいお店でも、稼げるお店であればなおさらいろんなお客さまが出入りし、セクハラパワハラはまだまだ残る世界です。

 

 

昼だろうが夜だろうが、楽な仕事はありません。ホステスという仕事の向き不向きは比較的早い段階でわかりますが、やってみたい気持ちがあれば、まず週3回を1ヶ月続けてみることをおすすめします。

 

わたしが夜の世界の引退を決めたとき、長くお世話になっていた某大手企業の社長さんからこんなことを言われました。

 

仕事と子育てを両立できる社会だと言われているけど、実際のところまだまだ難しいよ。そしてこどもを十分な稼ぎで育てていくことはシングルマザーならなおさら大変だと思う。転職して稼ぎが少なくなりこどもの望む教育を受けさせてやれない未来と、スナックのママとして高収入のまま大学まで行かせてやれる未来、どっちがいいと思う?

 

あなたはどう思いますか?